毎年8月14日は、弘法山の麓の瓜生野地区で「瓜生野百八松明(うりゅうのひゃくはったい)」と呼ばれる
行事が行われます。
五穀豊穣・悪疫退散を祈願するもので、室町時代から続くと言われる伝統ある行事ですが、内容はかなり過激。
藁を束ねて作った松明に火をつけると、それを担いで権現山から龍法寺まで駆け下りるのです。
こちらが龍法寺、ひっそりとしていますが、祭り当日には門前では炎と人々の熱気で、この界隈は熱く盛り上がります
更に麓の龍法寺では、その門前で燃え盛る松明を振り回します。
火の粉が飛び散って危険ですが、飛び散る火の粉と炎の存在感、男たちの勇姿に圧倒されること請け合いなので、
一見の価値アリですよ。
「瓜生野百八松明」の舞台となる「龍法寺」は、徳川家康に朱印状を貰ったこともある由緒正しき曹洞宗のお寺。
そして、内部に安置された「毘沙門天像」と「不動明王像」は、平成2年度に秦野市の重要文化財にも指定された
ほどの貴重な像です。一度は拝顔してみたいですね。
1534年に造られた有難い「毘沙門天像」と「不動明王像」の案内看板がございました。
「瓜生野百八松明」が終わると、今度は自治会館の広場で女衆による「瓜生野盆踊り(うりゅうのぼんおどり)」が行われます。
瓜生の地区の盆踊りは、「手踊り」と「ささら舟」、「おっちょこちょいのちょい」の3種類。
勇壮な「瓜生野百八松明」に比べて、「瓜生野盆踊り」は華やかで穏やかです。
盆踊りが行われる会館とその広場です。あたりは落着きのある山のふもとです
勇ましい炎の祭りの後には艶やかな盆踊りが行われますよ(写真イメージ)
<ひとくちMEMO>
龍法寺から15分ほど歩くと、弘法山公園が広がっていて、ハイキングコースがあります。
弘法山、権現山、浅間山の3つの山から成る弘法山公園は、関東の富士見百景にも選ばれた景色が見られる
展望台が人気です。
晴れた日には富士山がくっきりと見えます