1921年に国の史跡として登録された、海老名市の「相模国分寺跡」。
その建立は、なんと奈良時代の中期にまで遡ると言われています。
当時の建築は残っていませんが、史跡は歴史公園として整備され、復元された一部伽藍の基壇や平面形などから、
当時を伺い知ることができます。
奈良時代に七重塔があった塔跡 。台座は復元したものです。発掘時には屋根瓦なども発見されたとのことです
石だけは当時(奈良時代)の本物です。感慨深いですね
台座の前に説明ボードあります。七重塔は推定の高さ65mはあった様です
南側の門跡から見た様子、昔の相模国分寺が大きかったことが感じられます
現在の「相模国分寺」は、史跡から南東に約150メートルの位置に現存しています。
もとの国分寺は戦国時代に戦火のために焼失しており、再興の折に現在の位置に移されたと伝えられています。
こちらが今の相模国分寺です
寺院の本堂には本尊の薬師如来をはじめとして日光・月光菩薩や十二神将などの仏像が安置されています。
鐘楼には国の重要文化財に指定された鎌倉時代の梵鐘(釣り鐘)があり、見どころとなっています。
鎌倉時代の重要文化財。梵鐘です。
相模国分寺のより詳しい歴史を学びたい人は、史跡と隣接する海老名市立郷土資料館「海老名市温故館」に
足を運びましょう。
この資料館には、相模国分寺関係資料が多数展示されています。
また、市内各地で発掘された土器や石器などの遺物や民俗資料が年代別にまとめられており、海老名の歴史を
端的に学ぶことができます。
相模国分寺跡の目の前の「海老名市温故館」にも立ち寄ってみて下さい。
元は大正7年に海老名村役場庁舎として利用されていたそうです。こちらの建物もその当時は最先端の洋服建築だったそうです
<ひとくちMEMO>
海老名駅の東口にある「海老名中央公園」。
この公園では、相模国分寺の「七重塔」が3分の1サイズで再現されています。
縮小されているとはいえ見上げるほど大きく、見ごたえありますよ。
ライトアップされた七重塔。1200年以上も前に海老名にこんな素晴らしい建築物があったのですね